なんぽ歯科だより
2019.10.22矯正治療のお話(第6回)小学校低学年のうちにチェックしておきたい歯並びと咬み合わせについて
前歯の咬み合わせが「受け口(反対咬合)」だと、その後、咬み合わせのズレが出る可能性があります。
逆に、いわゆる「出っ歯(上顎前突)」では、転んだ時などに前歯をぶつけて折ってしまう危険性も高くなります。また、いつも舌が上下の前歯の間から出ている開咬という状態は、顎が変形してしまう顎変形症を引き起こす恐れもあります。
もう一つ、形態的、機能的な状態によるものの影響として、社会心理的な影響も見逃せません。小学生、中学生などの感受性の強い学齢期において、歯並び・咬み合わせや顎関節の不具合はお子さんの性格形成に影響を与える恐れがあります。さらに、成長するにつれ自分に対する自信や他人への印象を気にする、など大きな影響を及ぼすかもしれません。
歯や口の中の健康は、保護者の方がお子さんと一緒に直接目で見て確認出来る数少ない領域です。歯や口の健康が、体や心の健康に影響を及ぼし、健やかな成長発育につながります。ですが、保護者の方の立場では、客観的にお子さんの健康状態を見極めることは難しいでしょう。
だからこそ、必要に応じて専門医に相談して頂きたいのです。大切なお子さんの健康な生活のお手伝いが出来れば幸いです。
下記に、お子さんのチェックポイントを列挙致しました。該当する項目がある場合や、少しでも気になることがありましたら、当院までご連絡下さい。
☆ 小学校低学年のうちにチェックしておきたい歯並びと咬み合わせのポイント ☆
□乳歯のさらに奥に生えてくる6歳臼歯(第一大臼歯)が正常に生えてきていますか?
□上の2本の前歯の間にいつまでも隙間が残っていませんか?
□乳歯の前歯がいつまでも抜けずに残っていませんか?
□側切歯(前から2番目の永久歯)の生えてくる場所がなく、裏側からはみだすように生えていませんか?
□前歯の咬み合わせが上下で反対(受け口)になっていませんか?
□上の前歯と下の前歯の間に下の唇を巻き込んでしまうような前後差はありませんか?
□奥歯を咬み合わせたとき、上下の前歯の間に大きく隙間は空いていませんか?(生え途中の歯を除きます)