なんぽ歯科だより
2020.07.10お子様の虫歯を予防して、きれいな歯並びにするには?
お子様にとって、歯の治療は怖くて嫌なものです。
当院では、お子様とのコミュニケーションを大切にします。症状によってはすぐに治療をせずに、診療室の雰囲気や器具に慣れてもらうところから始めていきます。
また、その子にとって今、本当に必要なことを成長発育の状態や歯の生え変わり、歯並びを見ながら行います。さらに治療だけではなく、年齢にあった歯磨きの方法、お母様の仕上げ磨きの方法や食事指導、フッ素塗布などの虫歯予防処置も行います。
虫歯を予防してきれいな歯並びにするには

- ①規則正しくバランスの取れた食事を(ダラダラ食べはやめましょう)
普段のお口の中は弱酸性か中性(ph7.0)に保たれていて、お食事をすると酸性になります。この酸性の状態は唾液の作用により元の状態に戻ります。
ですが、この酸性の度合いが強くなる(ph5.5を超える)と、虫歯の前兆である脱灰が始まります。
1日に何度も間食をしたり、酸性の強い飲料を頻繁に摂取すると、唾液の働きが間に合わず虫歯になりやすくなります。
1日のお食事の時間、おやつの時間をしっかり決めて規則正しい食生活をしましょう。
- ②歯が生えてきたら、まず歯磨きの練習をしましょう
歯磨きは毎食後すぐに行うのがベストです。
ただし、酸性の強い飲料を摂取した際は30分経ってから磨きましょう。
※日本小児歯科学会、日本歯科保存学会のホームページ参照
また、就寝中は唾液の作用が弱くなり、細菌が活発化しますので、就寝前の歯磨きは特に念入りにしてください。
歯ブラシはヘッドが小さくて柔らかい毛のものを選んで下さい。強い歯をつくるために、歯磨剤を正しく選んで使うことも大切です。
※当院では、年齢や歯の生え方に応じ、歯科医院専用の歯ブラシや歯磨剤を紹介しています。お気軽にお尋ね下さい。
乳歯は生え変わるから治療は必要ないのでしょうか?
乳歯自体は将来的に抜けてしまいますが、お口の中の細菌の状態は大人になるまでずっと引き継がれていくものです。
乳歯のときから虫歯になりにくい環境をつくってあげると、健康な永久歯が育成され、虫歯になりにくい丈夫な歯になります。
- ③フッ素塗布と④定期健診について
通常の歯磨剤に含まれるフッ素濃度は1000ppm以下と低濃度ですが、当院では9000ppmと高濃度のフッ化物を使用します。
これにより、さらに高い虫歯予防効果が期待出来ます。虫歯予防の効果を持続させるために、3か月から半年に一回の定期健診とフッ素塗布をお勧めしています。
またフッ化物洗口剤と併用することにより、高い虫歯予防効果が期待出来ます。
*歯科医院で行うためのフッ化物歯面塗布剤やフッ化物洗口剤は医薬品のため、販売は出来ません。
歯並びを良くするには?
お子様の歯並びは虫歯と同じくらい気になる部分です。最近は歯並びの悪いお子様がとても増えています。
原因は遺伝的なもの、指しゃぶり・頬づえなどの癖、食生活などが主に考えられています。歯並びを良くするには、乳歯が生え揃う4~5歳くらいまでには指しゃぶりなどの癖を卒業しましょう。
また、歯並びが悪くなる一番の原因は、顎の大きさです。歯は顎の骨に生えていますので、土台になる顎が小さいと歯が生えるために必要なスペースが足りずに、デコボコの歯並び、もしくは出っ歯になってしまうのです。
お子様の将来の歯並びの良い悪いを判断する目安として、乳歯が生え揃った時点で乳歯の間に隙間があれば、将来きれいな歯並びになるでしょう。
しかし、隙間が無くぴったりくっついていたり、デコボコがある状態では、歯並びが悪くなる可能性は高いです。
では、顎を大きく育てるにはどうすればいいでしょう。それはよく噛むことです。乳歯の時期はしっかり噛むことで顎が大きく育ちます。
野菜のような繊維質が多く含まれているお食事などは最適です。毎日のお食事から工夫をしてみて下さい。