なんぽ歯科だより
2020.07.17矯正治療に伴うリスクや副作用とは?
当院では、矯正治療を行う上でのリスクや副作用につきましても十分にご理解を頂いた上で、治療を進めてまいります。
矯正治療を進めるにあたり、伴うリスクや副作用の内容は、下記の通りです。
- ① 治療中は、矯正装置による違和感や歯の移動に伴う痛みが出ます。数日~1週間ほどで慣れることが多いです。症状が強い場合は、痛み止めのお薬をお飲みください。
- ② 歯の動きには個人差があり、動く速さは実際に治療を始めてみないと判断が出来ません。動き方によっては、当初予定していた治療期間が延びる可能性があります。
- ③ 装置が当たり頬粘膜、口唇、舌などに口内炎ができることがあります。口内炎用塗り薬やカバー用ワックスで対処します。
- ④ 取り外し式装置の使用状況、顎間ゴムなどの補助器具の使用状況、定期的な通院、歯磨きなど、矯正治療には患者様のご協力が不可欠です。これらは治療結果や治療期間にも影響を及ぼします。
- ⑤ ワイヤー装置などで治療を行う場合、装置まわりにプラークが溜まりやすくなります。虫歯や歯茎の腫れ(歯肉炎)のリスクが高まりますので、磨き方、磨く時間、使用する歯ブラシの種類、洗口液の使用などが重要です。また、歯が動くと今まで見えなかった虫歯が見えるようになることもあります。
- ⑥ 歯を動かすことにより、歯根の形が変化したり、長さが短くなることがあります(歯根吸収)。
- ⑦ 歯を動かすことにより、歯茎が下がり、歯と歯の間に隙間が生じることがあります(ブラックトライアングル)。
- ⑧ ぶつけたことがある歯や、神経を取る治療を受けたことがある歯は、骨と癒着して歯が動かないことがあります(アンキローシス)。
- ⑨ ごく稀ですが、歯を動かすことで神経が障害を受け、神経が壊死することがあります。歯自体が壊死するわけではありません。
- ⑩ 金属アレルギーがある方の場合、アレルギー症状が出ることがあります。アレルギーがある方はあらかじめお申し出ください。場合によっては、アレルギー検査を受けて頂くことがあります。
- ⑪ 治療中に「顎関節の音が鳴る、顎が痛い、口が開けにくい」などの顎関節症状が出ることがあります。症状によっては、矯正治療を中断して顎関節症の治療を行います。
- ⑫ 治療の進捗状況により、当初予定した治療計画を変更する場合があります。
- ⑬ 治療中に、歯の形を修正したり、噛み合わせの調整を行う場合があります。
- ⑭ 矯正装置が外れた場合に、装置を誤飲する可能性があります。
- ⑮ 装置を外す際に、歯の表面(エナメル質)に微小な亀裂が入る可能性や、かぶせ物(補綴物)の一部が破損する場合があります。
- ⑯ 歯を動かす処置が完了した後、保定装置を正しく使用しないと後戻りが生じます。
- ⑰ 歯を動かす処置が完了した後、現在の噛み合わせの状態に合ったかぶせ物(補綴物)や虫歯の治療(修復物)などをやり直す可能性があります。
- ⑱ 顎の成長発育により、歯並びや噛み合わせに変化が生じる可能性があります。
- ⑲ 治療終了後に親知らずが生えてきて、前歯などにデコボコが生じる可能性があります。その場合、再治療が必要になることがあります。
- ⑳ 加齢や歯周病の進行などにより歯を支えている骨が痩せると、歯並びや噛み合わせが変化することがあります。その場合、再治療が必要になることがあります。
- ㉑ 矯正治療は、一度始めると元の状態に戻すことは困難です。
矯正治療は年単位の長期的な治療です。あらかじめ上記内容につきまして十分にご理解の上、治療をお受け頂くようお願い致します。
※日本矯正歯科学会ホームページより一部抜粋