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2020.06.01矯正の検査って何をするの? 何がわかるの? ~矯正治療前の精密検査について~
矯正治療を進める前に必ず行うのが「精密検査」です。精密検査は、今後の治療方針と具体的な治療内容を決める上で欠かすことが出来ません。
では、精密検査では何を行い、それにより一体何がわかるのでしょうか?
精密検査では、
- ・写真(お口の中、お顔)
- ・レントゲン(お口の中全体、お顔全体、(小児の場合は手骨も))
- ・歯型取り
- ・唾液検査
を行います。
写真は、肉眼で見ることが出来る現在のお口の中の状態やお顔の状態の確認のために撮影します。
お口の中のレントゲンは、肉眼では確認出来ない歯の状態や根っこの状態を、お子さんの場合は今後はえてくる永久歯の状態などを確認するために撮影します。
では、お顔全体のレントゲンはなぜ撮影するのでしょう?
矯正治療は「デコボコの歯並びを平らにする」、「出っ歯を引っ込める」というイメージがあると思いますが、それだけではなく、お顔全体と歯並びとの調和も考慮する必要があります。
デコボコは治ったのに、お顔の印象からすると出っ歯に見えるという結果になってしまっては矯正治療を行った意味がありません。
お顔のレントゲンから、お顔のバランス的にどの位置に歯を動かすのがその患者様にとって最適な状態になるかを分析することが出来ます。
手の骨のレントゲンは、お子様の発育の程度がどのくらい進んでいるのかを調べる際に撮影します(手骨は成長とともに徐々に骨が形成されていきます)。
そして歯型を取ることで、歯1本1本の大きさや現在の噛み合わせの確認・計測を行います。必要に応じて、その歯型を元に治療終了時の歯並びをシミュレーションした模型を作製することもあります。
また、当院では現在「唾液検査」も実施しております。矯正の装置がお口の中に入ると汚れが溜まりやすくなります。唾液の質や唾液中に含まれている虫歯菌、歯周病菌、歯ぐきの状態、口臭の程度を事前に調べることで、矯正治療中における虫歯や歯周病に罹患するリスクを軽減することに役立てます。
矯正治療は年単位の長期的な治療です。精密検査にて現在の状態を詳細に調べることで綿密な治療プランを立てることが可能になります。